悪口を以て僧を呵責し、毀呰することなかれ。悪人不当なりと云うとも、左右なく悪くみ毀ることなかれ

道元禅師(曹洞宗開祖。1200-1253/懐奘撰)

原文

悪口を以て僧を呵責(かしゃく)し、毀呰(きし)することなかれ。悪人不当なりと云うとも、左右なく悪くみ毀(そし)ることなかれ。

意訳

乱暴な悪い言葉で、人を叱ったり責めたりしてはいけない。たとえ悪い人であっても、辺り構わず罵ったり、痛め付けたりしてはならない。

出典

『正法眼蔵随聞記』

解説

道元禅師の弟子で、後に永平寺第2代住持となった懐奘禅師が道元禅師の説き示されたことを筆録し、書物にまとめたもの。

妙機禅師の教え

他人を傷つけるような粗野な言葉や態度を用いて、人を責めたり非難したりするのはよくありません。道を外れた行いをした者に対しても、感情にまかせて手当たり次第に罵倒したり痛めつけたりしてはいけないのです。仏の教えは、すべての人々に対して慈悲の心を持つことを説いています。自己の感情を制し、落ち着いた心で他人を導くよう努めるべきです。

私たちは、他人の過ちや欠点に目を向けるとき、その背景や状況を理解する柔軟な心を持つことが大切です。道元禅師の教えを学び、実践するうえで、懐奘禅師が書物にまとめた言葉は重要な指針となります。彼の教えを手本にし、日々の生活においても慌てることなく、長閑な心を持つことを大切にしましょう。

過ちや悪行に対して断固とした態度を取ることは必要ですが、それが怒りや憎しみからくるものであってはならないのです。感情に流されず、一歩引いて冷静に判断することこそが、真の叡智であり、他者への敬意の表れです。これが、道元禅師が説いた慈悲の心であり、仏教の根本的な教えなのです。

人々が互いに尊重し合い、他者に対しても配慮のある言動を心掛けることで、私たちは共に平和で幸福な世界を築いていくことができます。仏教徒として、自らの言葉と行いを見直し、心を整えて生きること。これは私たちが常に心掛けるべき大切な教えです。

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