月影のいたらぬ里はなけれどもながむる人の心にぞすむ

法然上人(浄土宗開祖。1133-1212)

原文

月影の いたらぬ里はなけれども ながむる人の心にぞすむ

意訳

月の光(阿弥陀仏の光明)はこの世をあまねく照らし、どんな辺境の山里にも届く。それを見る人がそのことに気がつき、念仏を称えるならば、その光明(仏の救い)は必ず届くのである。

出典

『法然上人行状絵図』

解説

法然上人の誕生から入寂に至る行状のほか、法語、消息、著述などの思想もあらわし、さらに門弟の列伝、帰依者(天皇、公家、武家)の事蹟までをも含んで四十八巻に構成している。浄土宗の宗歌。

妙機禅師の教え

私たちが住むこの世界には、どのような遠い山奥や人里であっても、ある特別な光が等しく届いています。その光は一見、ただの月光のように見えるかもしれませんが、実はそれは阿弥陀仏の光明なのです。この光明は、どんなに小さな村里であっても、都会の喧騒の中でも、等しく照らし出しています。

しかし、その光に気づくかどうかは、その人の心の状態に大きく依存します。心を静め、注意深く周囲を見渡すことで、 初めてその光の存在に気づくことができるのです。そして、その光に気づいた人が真心を込めて念仏を唱えれば、その光明はさらに強く輝き、その人の心に深く届くのです。

法然上人の教えによれば、この光明は全ての人々を救 うために存在しています。法然上人は生涯を通じて、この光の存在とその重要性を説いてきました。そしてその教えは、多くの人々に広がり、現在でも多くの門弟や帰依者によって受け継がれています。天皇や公家、武家のように高 貴な人々から、普通の庶民に至るまで、多くの人々がこの教えに心を開き、念仏を称えることで救いの光を享受してきました。

浄土宗の教えは、単なる宗教的な教えを超えて、人々の生活の中に深く根を下ろし、その生き方や考 え方に大きな影響を与えています。それはまるで、月光が夜の闇を静かに照らし、人々の足元を明るくするかのようです。その光は見えないけれども確かに存在し、人々の心を温かく包み込むものです。

ですから、どれほど遠く 離れた場所にいても、心を開いてその光に気づけば、阿弥陀仏の救いは必ず自分のもとにも届くのです。法然上人の教えは、その大切な真理を私たちに教えてくれます。

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